軽油が凍結すると白濁
ディーゼル車の燃料である軽油が寒冷地で凍結すると、白濁し燃料ポンプやパイプ等で詰まってエンジンが始動できなくなります。
よく言われる事ですが、実際に確認した画像等がネット上で殆ど見られません。
試しに、夏用軽油(東北で8月に売られていた軽油で実験)を寒冷地でどの様な状態になるか確認してみました。
※8月に購入した軽油をトラクターに給油した分を抜き試料としたものですので、多少冬軽油が混じっている可能性もあります。
軽油をペットボトルに移し屋外に放置
天気予報を見ながら極寒での軽油の画像を当HPに残そうと頑張りましたが、-5℃程度では殆ど変化なしですね。
軽油を継ぎ足しているトラクターから抜いた燃料ですので1~2%程度冬用の燃料が混じっている可能性も有るので・・・。
濁った感じで、シャーベット状になっている様に見えます。流動性はそれほど気になりませんが粒々した感じに見えます。
朝の最低気温が-13℃の状態で屋外に放置した軽油です。
気温が上昇すると灯油は透明
白濁した灯油を気温-5℃程度の状態に放置したものがこちら
-13℃の白濁した状態が一転して透明になりました。でも少し色がついている感じでしょうか?
気温+1℃の軽油
その軽油をさらに放置し気温+1℃ぐらいに撮影したのがこちら
あっ。
透明度が全く違いますね。
軽油が凍結しディーゼル車のエンジンが始動できない理由がちょっとだけ分かった気がします。
ディーゼルエンジン車は燃料凍結注意
関東で軽油を給油し東北へ旅行へ来た場合に発生することが多いようです。又東北でも普段使わないトラクターやトラックで夏に燃料を給油しそのままの状態で冬を迎えた場合燃料が凍結しエンジン始動不能になります。
その場合、冬用の軽油を購入し継ぎ足す事で多少効果があるかもしれませんが、燃料ホースの先までは届かない恐れがあります。
気温が高くなってからエンジンを始動し、速やかにガソリンスタンドで燃料を入れ替えたほうが良いでしょう。
燃料タンクが半分程度まで減っている状態で空きがあれば、冬用の燃料を詰めることで多少の効果はあるようです。
外気温が-20℃で一日中気温が変わらない地域などでは諦めて、JAFや自動車販売店に助けを求めるほうが良いでしょう。